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ピロリ菌感染に伴う胃・十二指腸の病気(胃潰瘍・胃がんなど)

胃や十二指腸の病気で多いのは、主にピロリ菌感染や薬剤などによって粘膜が傷つけられて起こる胃炎・十二指腸炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍です。その他に、胃がんやまれに十二指腸がんなどがあります。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

ピロリ菌感染、胃酸、薬物、飲酒、喫煙、食物等で胃や十二指腸の粘膜が傷つけられて起こる病気です。

症状として、胃の痛みや胸やけ、吐き気、膨満感等がありますが症状を伴わないこともあります。当院では内視鏡検査を行い、病気が確認され、ピロリ菌の感染が判明したら、除菌を最優先とした薬物による治療を行います。

胃がん・十二指腸がん

胃や十二指腸にできるがんを指します。十二指腸がんはまれですが、胃がんはアジア圏では、特に発生率が高いと言われています。また、初期の自覚症状がほとんどないため、初期での発見は難しいと言われています。進行してくると、腹痛、吐き気、食欲減退、嘔吐の症状が現れます。

胃がんはほとんどがピロリ菌感染の関与が示唆されています。ピロリ菌の感染は近年衛生状態が良くなったことから感染率はは低下しています。一昔前は年齢と同じくらいの%の方が感染していると言われていました。感染原因は解明されていませんが、免疫が確立していない幼少期までにピロリ菌に感染した井戸水や食べもの、感染している親御さんからの口移しによるものと言われています。

感染後は胃粘膜の萎縮(萎縮性胃炎)、さらに進むと腸上皮化成となり胃がんの発生においてハイリスクの状態となります。当院においては胃カメラにおいてまず、萎縮の有無を確認し、萎縮が疑わしければピロリ菌の感染を想定し、色素散布やNBI照射により早期に胃がんを発見できるよう検査を行っていきます。またピロリ菌が関連するMALTリンパ腫など特殊な胃がんの発見にも努めます。そして胃がんがなかった場合には、ピロリ菌感染の有無を検査にて積極的に調べます。

ピロリ菌検査

ピロリ菌の感染は原則胃カメラを受けていただいた後に調べることができる検査です。)

ピロリの感染を調べる検査は呼気検査、血液検査によるピロリ抗体検査、胃カメラ時に行う迅速ウレアーゼ検査を当院では行っております。その時の状況により検査法は選択いたします。呼気検査は一番確実な検査ではありますが、検査をするうえで食事制限や内服薬の確認が必要となるなど、胃カメラ検査の後日に行うことになります。ピロリ抗体検査は胃カメラ検査直後に調べることはできますが、感度に問題があり、除菌判定には適さない面があります。迅速ウレアーゼ検査は胃の粘膜を採取するため侵襲があること、検査薬の色調で判断するため薄い反応の際は判断に迷うことがあります。以上を踏まえ、適切な検査を選択していきます。

*他院で除菌治療され判定がされていない方においても、状況を把握させていただき、その続きから診療いたします。

ピロリ菌除菌

1次除菌はペニシリン系の抗生剤+クラリスロマイシン+プロトンポンプ阻害薬を1週間服用していただき行います。1回目での除菌率はおおよそ7割程度です。1次で失敗した場合はペニシリン系の抗生剤+メトロニダゾール+プロトンポンプ阻害薬を使用した2次除菌を行います。2次除菌の除菌率は9割以上です。2回の除菌療法で失敗した方やペニシリンアレルギーのある方はピロリ学会でしていされている専門の医療機関へご紹介いたします。

原則除菌判定は除菌薬服用2か月後に呼気検査で判定を行います。

ピロリ菌除菌後について

2次除菌も含めて、ほぼ9割以上の方が除菌されます。しかし、胃がんの原因のほとんどピロリ菌感染が原因であり、また長い間ピロリ菌による慢性胃炎(萎縮性胃炎)の状態であり、萎縮性胃炎は除菌により増悪はなくなるも完全に消失するわけではありません。除菌後も胃がんが見つかる方も散見されることもあり、除菌成功しても1年毎の胃カメラによるフォローアップをお勧めします。

 

 

 

 

 

 

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